競馬日記 桃源郷 UMA パラダイス

1990年代ダビスタブームを過ごし、2021年のウマ娘ブームで競馬熱が開花した人の日記です。自らの所感と知識をまとめるためにロング版twitter感覚で逐次投稿します。内容は全て執筆当時の認識であり後年の観点からは誤認もあるかと思います。(発見した場合、修正でなく追記を行います)

日本競馬が世界制覇へ。その一瞬を。 Number(ナンバー)1051号 特集:ダービーから世界へ

日本ダービー直前かつダービー優勝馬初の海外GI制覇を成し遂げたシャフリヤールを受けての特集。ジオグリフ福永祐一とイクイノックスのクリストフ・ルメール対談から始まり競馬メディアに欠かせない武豊とドウデュース、有力馬ダノンベルーガ、それぞれの調教師、藤沢・国枝調教師対談、さらには海外遠征専門の技術チームにJRA海外馬券発売チームにと至れり尽くせりの内容。スポーツ専門雑誌は基本的に明るい話か敢闘精神にまつわる話しか載ってないためこの世相だと一層面白い。

 5月最終日曜日は日本ダービー。その前週はオークス。Number恒例春のクラシック競走特集も今年は発売日がオークスの直前過ぎるためか、プラスの要素はオークスではなくダービー馬による海外挑戦史を選択。私の競馬史は90年代から2020年代にワープしているため、今やマカヒキおじさんとしてお馴染みのこの馬がダービー優勝後そのまま菊花賞天皇賞・秋を捨てて凱旋門賞に挑んでいた事を知りませんでした。素晴らしい野心だったんですね。これの馬券発売に関するJRA職員の活動はなかなか知る機会のない話題のため特に興味深いもの。

 関係者インタビューは「騎手の仕事は最後の一手を打つ事で、ゲートまで辿り着かせるのは牧場と調教師チームである」という私好みの視点に基づいて、ジオグリフ・ドウデュースの皐月賞ワンツーフィニッシュを決めた木村哲也調教師、ドウデュース友道康夫、ダノンベルーガ堀宣行の4強に加え、シャフリヤール藤原英昭兄弟など濃いお話が詰まっています。

 ノーザンファームと海外輸送担当会社の話で「クロノジェネシス凱旋門賞2021に直行したのは何故?」という疑問も解決しました。以下にその考え方をリスト化すると

  • イギリス・ニューマーケット滞在:坂路調教など日本に近いハイエンド施設が利用可能だが、フランスへの再輸送が必要。
  • フランス・シャンティイ滞在:調教内容が平地芝に寄るためコンディション維持が難しい。フォワ賞など前哨戦に使うのも単なる叩きだけでなく調教も兼ねているのではとの印象も。
  • 日本・ノーザンファームしがらき・天栄から直行:ハイエンド調教施設が利用可能・輸送は一回でシャルル・ド・ゴールからパリのロンシャンまで直行する形になり輸送は1回、調子が落ちるヒマすらありません。

 このように考えると直行は合理的なんですね。当時「フランスの馬場をなめているのか?」みたいな事を思ってすいませんでした。


 2022年春はクラシック競走号発売とオークスの間隔が狭すぎる事を見越してか、昨年10月の天皇賞・秋直前ジャパンカップまでは少し間隔がある時期に発売の2021年秋競馬編は特集テーマが牝馬。クロノジェネシス・グランアレグリア・ラヴズオンリーユーなど歴史的名牝最後のシーズンでした。