競馬日記 桃源郷 UMA パラダイス

1990年代ダビスタブームを過ごし、2021年のウマ娘ブームで競馬熱が開花した人の日記です。自らの所感と知識をまとめるためにロング版twitter感覚で逐次投稿します。内容は全て執筆当時の認識であり後年の観点からは誤認もあるかと思います。(発見した場合、修正でなく追記を行います)

セレクトセール2023 2日目 当歳馬セッション リアルタイム感想

 時系列の都合上、上に追記します。気になるものをピックアップ。

 2日目は早速のコントレイル産駒登場です。ほかダノンスマッシュやインディチャンプにクリソベリルも。つい先日まで現役生活を行っていた馬の産駒がもう買えます。

 日本で当歳馬セールが盛んな理由として「長く手元に置きたい」というものがあるようですが、配合のフレッシュさも魅力です。

セレクトセール2023 当歳馬セッション私的概観

  • 単純にとにかく価格が高い。1歳馬セッションを超える印象です。
  • 1歳馬から引き続きキタサンブラックの産駒はきわめて高い需要あり。コルトサイアーと評されるこの血統は牡馬の過半数が1億円を突破しました。
  • コントレイル相場は圧巻。キタサンブラックをも超えるかという領域に。
  • 個人的に、1歳馬セッションを見た疲れが残っていてチェックの集中力はかなり不足した状態。
  • セレクトセールの相場を見ていると、凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーが210万ユーロだった事には割安感すらあります。この牝系はソットサスのみならず近親も活躍馬多数ですし、信頼感が違います。
    • 下のリストでNo329 バイバイベイビーの2023(母英ダービー馬全きょうだい)が3億3000万円ですから、丁度いい所でしょう。

No417 セリエンホルデの2023 エピファネイアxソルジャーホロウ

 優れた戦績に加え、カッコいい馬体・カッコいい馬名・カッコいい血統などカッコよさ三昧、私も好きな馬であるシュネルマイスターの下です。父エピファネイア。ライオンRHなどで知られる田畑利彦が3億円で落札。私的にはエピファネイアは繁殖の質を問わない系(主張型)の種牡馬という印象が強まっているため、これほどの高額はどうかな?という印象と、クラブのフラッグシップに相応しい華々しさがあり、注目馬です。

No409 リトルブックの2023牝馬 コントレイルxリブレティスト

 オッズ的には大穴もタイムは優秀のダービー馬ロジャーバローズとその血統を高く評価しているため、本馬は私的注目度高めでした。コントレイルで7000万円はこの相場の中では割安感すら。

No397 サロニカの2023牝馬 エピファネイア

 サリオス・エスコーラ・サリエラを生産したスーパー繁殖牝馬サロミナの仔サロニカの産駒です。2億6000万円。これほどの牝系となると、単にレースでの活躍のみならず、将来の繁殖でも楽しみです。その要素も大きな割合を占める価格でしょう。

No387 シーズアタイガーの2023 コントレイルxテイルオブザキャット 牝馬

 シーズアタイガーの産駒に外れはありません。が、あまりに高すぎる期待程は走ってない印象です。出世頭は現状ダノンザタイガー。しかしここでコントレイルが乗ると楽しみは絶大です。2億8000万円は現状の適正価格でしょう。牝馬ですから、シーズアタイガー系を築く楽しみも大です。

No372 シナジーウィスパーの2023 キタサンブラック

 今のキタサンブラック相場で4300万円は安すぎて逆に興味を惹かれます。配合レベルは低い部類とはいえどもの感。サンデーサイレンス3x3。エヴリウィスパーの牝系で、トーセンジョーダンやトーセンホマレボシが血統表に見えます。

No360 コンヴィクションIIの2023 コントレイルxシティバンカー

 うわー、凄い落札価格が出ましたねII(セカンド)。母はアルゼンチン芝GI勝ち馬で5億2000万円!セレクトセール史上第2位の落札価格です。
 ノースヒルズ自身がコントレイルの産駒を高額で落札するのは、自信のあらわれか、評価を高めるためか、その両面か。いずれにせよコントレイル相場凄まじいです。無敗の三冠馬それも2歳時の東スポ杯2歳ステークスでレコードタイムを叩き出している抜群の競走能力と仕上がりの早さが価格に反映されている印象です。
 福永祐一調教師が「一番いい」と評したことから選ばれ、開業祝い込みで預託予定との事。人馬ともに期待は高い。

No329 バイバイベイビーの2023 コントレイルxガリレオ

 うわー、凄い落札価格が出ましたね。3億3000万円。非社台系のグランド牧場でも、母は英ダービー馬サーペンタインの全姉で自身も重賞勝ち馬という素晴らしい血統です。ノースヒルズがこれを狙っているのは、コントレイル自体がダートっぽくなるかも感含みの血統のところ、欧州を求めた結果でしょうか。バイバイベイビーは310万ドルで導入したとの事。



No321 ドナブリーニの2023牝馬 ドレフォンxバートリーニ

 ジェンティルドンナの下になります。2億1000万円。これは香港の投資家による落札なのが珍しい。日本で走らせる予定とのこと。

No305 モアナの2023 コントレイルxキンシャサノキセキ

 コントレイル産駒が初めてセリに登場しました。ブラックタイプ競走を制した近親はいなくとも、思いっきりダートという感じでも1億7000万円。コントレイル自体が意外とダート色強いのではという印象ある配合で、ちょっとした偶然で小柄なダート馬量産してしまうのではないか?と気になっているため、このような配合どうでしょう。

No301 ファディラーの2023 キタサンブラックxモンズン

 この日最初の上場馬も軽く1億円突破。それどころか3億8000万円に到達。上3世代は現段階で中央未勝利なのにこの価格。キタサンブラックの希少価値それも欧州はドイツ牝系との配合となると評価凄まじいものがあります。
 当歳馬はちびっ子で人を乗せる事もしていないため、映像で能力を推定するのは全く無理なのが正直な所です。

 この馬そのものの評価からは離れますが、私的には競走馬の血統において種牡馬は価格差ほどのパフォーマンス差はなく、希少価値といったプレミアム性が乗る事で価格が形成されているのではと考えています。種牡馬入りできるか否かの基準にもこの要素が影響あり。

 これは「あの馬の仔で勝ちたい」というこだわりの要素を完全に捨てて種牡馬を選ぶと、兄弟馬で安い方ばかりを使っても思いのほか差がない、事によっては安い側のほうがパフォーマンス上回る事すらあるという見方です。種牡馬の競走成績と繁殖成績は一般に考えられているよりずっと連動性が低いのではないかという着想に基づきます。そして、もし仮に生産者がこのような事を考えていたとしても、現実の取引シーンで実行するのは全く不可能です。
 血統差が出るのは種牡馬より繁殖牝馬。(ただし「そのハイパフォーマンス繁殖牝馬はどこから来るのか?」と考えるとやはり良い種牡馬が必要)

 ディープインパクトの孫より高額なブラックタイドの孫たちを見ていると、このように色々感ずる事があります。

セレクトセール2023 1日目 1歳馬セッション リアルタイム感想

 時系列の都合上、上に追記します。気になるものをピックアップ。

セレクトセール2023 1歳馬セッション私的概観

  • ここ数年の高額傾向が続いており、7000万円くらいの感覚で1億2000万円に達している印象。
  • これが早くもラストクロップとなるドゥラメンテの産駒は何が何でも欲しいといった様子の高額落札が多々見受けられた。
  • キタサンブラックも生産数がまだ少ない上に見込まれる強さが相まって高額落札多数。
  • ロードカナロア産駒はマイルまで・ダート見込みの割り切り込みという印象を受ける落札が見受けられた。クラシック路線のような青天井感は希薄。かえって割安感すらも。
  • 外国産馬ではシュネルマイスターのイメージ鮮烈なキングマン、カフェファラオのイメージ描けるアメリカンファラオの人気が相変わらず高く高額落札が目立った。サクソンウォリアーは思いのほかガリレオ色が強いのか日本で苦戦しており、落札も安価。ウートンバセットはあまりに特例ながらBCフィリー&メアターフ勝ち馬の全きょうだい1頭と特例の部類に入るもののため基準は不明。

No231 イスパニダの2022 レイデオロxピュアプライズ

 セレクトセールの最終上場も1番同様に注目馬。
 母はアルゼンチン1000ギニー馬。今のところは正直に言って新馬戦で全く振るわないレイデオロですが、この配合ではどうか。シルクで大人気も実レースシーンでは期待程は振るわないコリエンテスの下です。
 セレクトセールとしては標準レベルの7200万円。

執筆者所用退席(リアルタイムチェックなし)No160~No230

No159 サマーハの2022牝馬 ロードカナロアxシングスピール

 サマーハはシャケトラを出している事で人気がありますが、きょうだいの故障率の高さが個人的には大きな不安。落札はDMMで6400万円。このクラブはサマーハが好き。昨年の目玉もサマーハの2021ピダーヤ(父リアルスティール)でした。

No158 ブルックデイルの2022 ブリックスアンドモルタルxキングカメハメハ

 マンハッタンカフェを出しているサトルチェンジの牝系です。2億1000万円‥‥というのは分かるのですが、全きょうだい牝馬マテンロウディアナ(2021年産)が僅か3000万円。この間にある差は謎です。

No136 セルキスの2022 サートゥルナーリアxモンズン

 ヴェロックスの下がサートゥルナーリアの産駒。一つ上の世代がキズナで当歳で4億5000万円だったのに、この配合でも僅か5200万円。ラクレソニエールの産駒に続いて健康リスク等問題はないのか不安になる安さです。クラブはライオンでの募集可能性あり。この落札者は独特な狙いがある?

No131 ラクレソニエールの2022 ブリックスアンドモルタルxルアーヴル

 母はフランスGIを3勝、社台レースホースでトップランクの価格帯おおむね1億円クラスとなる馬ですが本馬は僅か5200万円。意外。気になります。クラブはライオンでの募集可能性あり。

No120 フェアリーダンスの2022牝馬 ロードカナロアxアグネスタキオン

 オークショニアの長浜さん登場。「もっと競ってくださいと馬が鳴いております」うえフェアリーポルカ中山牝馬S(G3)福島牝馬S(G3)を勝っており4500万円は丁度いいラインの印象。

執筆者休憩(リアルタイムチェックなし) No107~119

No105 クイーンビーIIの2022 ドゥラメンテxルアーヴル

 母はフランスはカルヴァドス賞(G3)勝ち馬。欧州型ドゥラメンテを買え!といった印象です。ルアーヴルはこのところ気になる母父で、実レースシーンでのイメージはモチヴェーターあたりに近い。サトノ冠名の落札です。1億3500万円。

No104 アレイヴィングビューティの2022 ロードカナロアxマスタークラフツマン

 母はアメリカ芝ファーストレイディS(G1)、ジャストアゲイムS(G1)、ボウゲイS(G3)優勝。前世代のクセノポン(父ハーツクライ)から続けて金子真人HDが落札。いずれも1億円超えで相馬眼的に何か特別惹かれるものがあるのでしょうか。気になる牝系です。

No102 グリーンバナナズの2022 ウートンバセットxグリーンチューン

 産駒のアウダーリャがジャンロマネ賞とBCフィリー&メアターフふたつのGIを制したため社台ファームチュニジアから手に入れたという非常に珍しい経歴を持つ馬です。金子真人HDが2億7000万円で落札。あまりにも日本に馴染みのない配合ながら相性問題はなさそうで楽しみは大。今年最も飛び道具的な配合です。

No101 スペシャルグルーヴの2022 ロードカナロアxスペシャルウィーク

 チャンピオンズカップ優勝ジュンライトボルトの下で同じくキングカメハメハ系!2億円です。藤田晋ホースに。

執筆者休憩(リアルタイムチェックなし) 93~100

No92 アイムオールレディセクシーの2022 キタサンブラックxレディーズイメージ

 母はアメリカ芝重賞パッカーアップS(G3)、モデスティH(G3)、イートンタウンS(G3)の勝ち馬。キタサンブラックとの配合相手はディープインパクトアメリカダートと異なり芝馬がベストと目されているため、開始価格と終了価格が段違いです!3000万円から2億9000万円にまで競り上がってアスク冠名の落札で決着。
 イクイノックスも母父父がダンシングブレーヴ、母母父トニービンが効いていると考えられています。
 私もこの馬への期待は大きい。
 福永祐一厩舎への預託が予定されているようです。

執筆者休憩(リアルタイムチェックなし) No82~91

No81 ダイヤモンドディーバの2022 キタサンブラックxダンシリ

 母がキャッシュコールマイル招待S(G2)、ウィルシャーH(G3)勝ち馬で、上のハーツクライ版シャドウディーヴァ アイルランド府中牝馬(G2)。欧州型キタサンブラックかつ実績も十分の本馬が落札価格1億7000円でとどまったのは意外なことでした。

No75 ソルヴェイグの2022 ブリックスアンドモルタルxダイワメジャー

 母がフィリーズレビュー(G2)、函館スプリントS(G3)優勝といえ、レポジトリに関節炎がある馬でこの価格は大丈夫かな?2億2000万円で藤田晋が落札。

No65 リッスンの2022 ドゥラメンテxサドラーズウェルズ

 母はフィリーズマイル(G1)勝ちのアイルランド産馬。ロードカナロアのニックスの一つはサドラーズウェルズ系、具体的にはサートゥルナーリア配合と考えられています。落札は6400万円で割安感あり。

No58 リリサイドの2022 ドゥラメンテxアメリカンポス

 本馬はリスグラシューの下になります。演出映像はコックスプレート2019優勝時のもの。母はフランス産馬で、ドゥラメンテと相性絶好とされる欧州牝馬との配合で期待は大。
 1億6000万円で金子真人HDが落札。

No57 ストリートバンドの2022牝馬 キズナxイスタン

 キズナ産駒が芝で活躍といえば牝馬さらに母ストリートバンドはアメリカのダートGI勝ち馬。そのためか本馬も非常に高額。
 1億2500万円で藤田晋が落札。

No51 カンビーナの2022 ミッキーアイルxホークウイング

 活躍馬多数輩出のカンビーナの配合相手にミッキーアイルが選ばれている。マンデラの最終世代に選ばれたのもミッキーアイル。実はとても良いのかな?
 7800万円で金子真人HD。

No41 アルテリテの2022 キタサンブラックxリテラト

 母はフランス産アメリカ芝GIガーデンシティSの勝ち馬。キタサンブラックは芝馬、それも欧州血統と配合するのがベストと現在考えられているものの生産数は僅少。そのため本馬も注目馬。
 9680万円で藤田晋が落札。

No37 ロスヴァイセの2022 サトノダイヤモンドxシンボリクリスエス

 ちょっと悲しい確定演出。ロスヴァイセの2022牝馬登場時、兄スキルヴィング青葉賞優勝シーン。
 落札者はDMMドリームクラブの可能性濃厚。5800万円。

No36 パンデリングの2022牝馬 モーリスxキングカメハメハ

 これはレイクヴィラファームのtwitterで見ていた個体なので気になります。近親アーモンドアイ。牝馬で8800万円はNo24 メチャコルタの2022 8000万円よりちょっと上ですね。
 この配合だとアーモンドアイの2024(モーリスxロードカナロア)が想像できる印象。

No28 ガールオンファイアの2022 ルーラーシップxアグネスタキオン

 高いといわわれば高いし、安いと言われたら安い。そんな絶妙な感じのガールオンファイア5200万円。
 母の上ラドラーダがレイデオロを出している、すなわちレイデオロのいとこにあたるルーラーシップ産駒。
 ダービーやジャパンカップでの能力証明は高速タイムでこそと自分は考えており、レイデオロはそこから外れるためあまり高く評価していないが、本馬はどうか。

No24 メチャコルタの2022牝馬 キズナxエルコレドール

 母はアルゼンチン1000ギニー勝ち馬。昨年POGで人気だったサトノダイヤモンド産駒ダイヤモンドハンズキズナに変わった版の牝馬です。これは桜花賞路線が楽しみになる配合です。
 8000万円。

No23 ディオニージアの2022牝馬 リアルインパクトxテジャノラン

 母はイタリアオークス馬。リアルインパクトの産駒は正直なところ際立った印象を受ける事が少ないが、2300万円でこの配合なら割安感も。レースのみならず将来の配合でも楽しめそう。
 ただし旋回癖ありで健康面のリスクもあり。

No20 パレスルーマーの2022 シルバーステートxロイヤルアンセム

 ディープインパクト用と思われるアメリカダート重賞繁殖牝馬がついにシルバーステートに配分されました。ディープインパクト版は天皇賞・春優勝のジャスティンパレス
 今までの競走成績で、シルバーステートはディープ系というよりロベルト系の主張が強い印象を受けるが、本馬はどうか。牝系は強いため一定度の能力は保証されている。
 3億1000万円。
 落札者のTNレーシングは自分の好みの配合多いため気になる陣営。(単に高額でも厭わないといった陣営でもあります)

執筆者休憩(リアルタイムチェックなし) No4~19

No3 コンドコマンドの2022 ドゥラメンテxティズワンダフル

 母が北米GIウィナーのこの一族は常に高額。コマンドラインPOG指名した際のG3サウジアラビアRCでの楽勝ぶりと、以降の精彩の欠き方でちょっと不安になる配合。
 アルジャンナもパフォーマンスの持続期間はそう長いものではなかった。
 「大舞台ほど楽しそうに走るドゥラメンテの産駒!」
 「皆さんお探しのドゥラメンテ!」
 「リバティアイランド、シャンパンカラー、ドゥラエレーデ。人気があってもなくてもGIを勝つドゥラメンテの産駒でございます」
 今回も1歳時の仕上がり抜群のものがあり1億2000万円。

No2 ポロンナルワの2022 アドマイヤマーズxラーイ

 オークス馬シンハリーズの孫世代。グローリアスソング5x3x4、シングスピール4x3と練りに練った血統が特徴。シンハリーズ系は故障多いがインブリード強くなったこれはどうか。
 1億4500万円。本馬に限らず、アドマイヤマーズへの期待度の高さ・価格の高さには驚かされます。

No1 ヤングスターの2022 キズナxハイシャパラル

 例年1番は注目馬。POGでこれらを指名し一定度の成果を期待するというメタ作戦も可能だ。
 母はオーストラリアGI勝ち馬。リバティアイランドで印象鮮烈となった路線の血統です。オーストラリア競馬は早熟性を突き詰めており、2歳スプリント戦路線が日本でいうところのダービーとも聞きますので、本馬も早い段階からの活躍が期待されるのではないでしょうか。
 「父と母父で日・英・愛3つのダービータイトル」
 「枝葉からGIウィナーが続々。令和版華麗なる一族ヤングスター」
 2億1000万円。

基本的な見どころ

期待に応えよたとえ小学生であろうとも馬主から振る舞われた食事は吐きながらでも平らげて 川田将雅「頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法」

 常勝のイメージ既に盤石だったもののなかなか取れなかった全国リーディングジョッキー獲得さらには騎手大賞受賞に合わせて出版された書籍です。様々なコラムや対談記事を欠かさず読んでいるような川田将雅ファンでも知らなかった少年時代の超ハードな教育が特に印象的。これでも「書ける範囲のもの」だというのだから一体どれほどまでに厳しかったのか‥‥

 その教育から生まれた「騎手は依頼を受けなければ始まらない、常識的な限界を遥かに超えるレベルであろうとも期待に応えなければ」という責任感が印象的。この「常識的な限界」が本当に桁外れで、常人ではたちまち精神・肉体を壊しそうな領域です。しかし頂点に立つならばこれほどまでの覚悟と実行力がなければ不可能である事も実感を持って理解できます。

 「緊張するのは、背伸びをしているから」この言葉は一般の会社員や学生といった立場でも得るものは多いように思います。

 ほか、細かいところでは返し馬の動かし方で分かるレースで狙っている展開は馬券ファンとしても気になる所でした。

 比較的サクサク読める分量ながら密度はぎっしりで、熱心な川田将雅ファンでなくとも推薦できます。

G1サウジカップ(優勝:パンサラッサ)の結果分析

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 ゲートが出にくくなっていると言われていたパンサラッサが先手を取る。そのまま逃げ続け4角ではテイバが遅れ始め日本馬による掲示板独占もあるかという位置取りに。出遅れていたカントリーグラマーが最後に猛烈な差し脚を伸ばすもそれを振り切り優勝。世界のロードカナロア産駒が賞金1000万ドル獲得。

  • パンサラッサのラップは日本と計測方法違う事を考慮してもかなり過酷なもので、ダートでの逃げ先行に特化したアメリカ馬それもGI3つ勝ってるテイバすら追走不能になる領域だった。
  • 高い能力と気分屋で知られるカフェファラオは土ダートだとキックバックかなり被っても平気なようで、日本では絶対に行ってはならない内内の進路取りがプラスだった。アメリカンファラオ産駒はやっぱり砂ダートより土ダート?芝で強いのがリフレイムだけなのは、走らせ方が未解明なためかもしれない。まだまだ謎深く楽しい血統。
  • 先行集団からテイバが脱落する段階でもジオグリフの手応えはまだ全然余裕があり、こちらもモンスターです。
  • クラウンプライドも4歳2月で斤量は5歳6歳と同じでこれはバケモノですね。
  • 以上の方々でアメリカ制覇しようぜ。特に2ターンの皐月賞で勝ってるジオグリフ。
  • 先行のテイバ、追込のカントリーグラマーと一陣営で二つの策を組んで来ているバファート調教師恐るべし。
  • テイバを全く追走させなかったフライトラインが引退していて助かった感も。
    • 1800mでは無敵の強さのライフイズグッドも引退していて助かった笑


G2 金鯱賞(優勝:プログノーシス)の結果分析

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 プログノーシスが得意の超速上がりをフルに活かして外差し決めて優勝。同じく上位人気ながら馬群に包まれて力を全く発揮できなかったマリアエレーナと明暗別れた感。

  • トライアルのスローペースに滅法強い川田将雅を意識せずプログノーシスの評価を最高まで引き上げなかったのは自分のミスだ。
    • 見た目や着差以上に余裕をもって勝ったように思う。
  • マリアエレーナは前述通り能力を全く発揮できずレースになってない。松山弘平には悪いけれど坂井瑠星に戻されてもおかしくない。調整もパーフェクトだったのに‥‥。
  • 逃げが2着フェーングロッテン一頭だけでも人気(能力)が高いため、ペースコントロール力は高かったように思う。逃げ粘りを意図してか突き放さなさず向こう正面で追いつかせていた。ちょっと緩めすぎたかもしれない印象を受けた。最後に驚異的な脚で差してくるプログノーシスが届かないようにハイラップにして脚を削るのが勝利に必須だからだ。
  • 3着アラタにフォーカスする必要があるという認識は正しかった。目標馬体重460-480kgのレンジという自分のメモもその通りだった。展開としては「いつの間にそこに?」という状態で再現性はない。ただこの再現性がない展開で何度も重賞好走を繰り返している。(馬一般論としては今の時期に冬から馬体重が減ってない馬は太いです)
  • ハヤヤッコ4着これが一番惜しかった。ただプログノーシスに勝てるかというと絶対に無理だし、フェーングロッテンに勝てるかというとこれも無理。アラタは分からない。函館・中京といい、タイトコーナーと登坂揃ったコースの巧者ではないかと考えている。
  • ディープモンスター5着は団野大成騎手コメントで「脚まだあるのに進路うまく取れなかった自分がふがいない」といった趣旨のものが。これにフォーカスした自分の予想は正しかったように思う。
  • レースとは直接関係ないが、これが大阪杯トライアルで中2週なのは現在のハイレベル化したレースでは狭すぎでは。調教代わりに出てくるくらいのイメージじゃないと。マリアエレーナが出られた場合はもう一度見たい。状態は作れるかな?そもそも出られるかな?

リアルタイム時の自分の予想

◎マリアエレーナ(内枠有利・極端な馬場で有利進路通ったアートハウスと0.5差の前走)
◯ハヤヤッコ(同じ中京・日経新春杯の58.5kg→57kgに負担軽減が魅力)
▲プログノーシス(展開向かなさそうだが何とかできそうな能力)
△アラタ
△ディープモンスター

 この週にはハーツクライが亡くなったんですね‥‥。

今週のPOG!3月11日・12日

 そろそろ明暗はっきりして気持ちは早くも来年へと向かい始めるています。しかし、来週は待望の重賞OP特別戦の出走ラッシュが待っている!
 今週は谷間の期間。

■今週の結果と分析

 ガルヴァナイズは14着に敗れました。この負け方だと「勝てる条件あるのかな?」という感じです。今のところ分かっている事としては、スピードとパワーはないですね。残るは夏の北海道でハマるかどうかくらいしか。POG期間中の勝ち上がりはまず無理です。ダートもタイムが全然遅いのでマル地復活すらあるのか‥‥。

 細かい所では4番人気6.7倍になったのが予想通り。
 このレース、10倍内が揃ってやたら低い着順なのも気になります。
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■netkeiba

 ガルヴァナイズは日曜中京4R 芝1600mに挑戦します。
 指数・コース適性的には3~5番人気10倍以内のレンジで適性かなという感じです。チャンスは十分です。
https://race.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id=202307020204race.netkeiba.com


 この時期は季節の変わり目で馬場が冬なのか春なのか判断し難いため、能力適性は当日にならないと分からない。ガルヴァナイズに関しては夏秋の方が冬よりはいいかなぁ?という実績です。

■JRAVANシェアポイント

出走なし

 ロードアウォードが11月以来久々の入厩。会員の感想を見た感じセン馬にしたメリットがほとんどないようで、この間に無理矢理使った方がよかったような。
 ニュージーランドトロフィー前提に選んだ馬なので出走権根本的に失っているのが残念。まあ3月で勝ち上がれてなかったら考えるだけ無駄か。
 ファルコンステークスと葵ステークスに出られるセン馬、なぜNZTはダメなんだろう笑 NHKマイルカップとの連動性?

優駿POG

出走なし

今週のPOG!3月4日・5日

■今週の結果と分析

 G2チューリップ賞 阪神外1600mに出走したバースクライは、4番人気8.9倍から13着に敗れました。出遅れるのは仕方ないとして、スローペースなのでもうちょっと押して押して3角の入りまでに前方集団の後くらい(13ペリファーニアがいた位置)と同じかその前まで行けてないと絶望でした。
 ぼくは3角入りの前でもうこのレースを諦めてしまいました。起死回生のマクリでも仕掛けないと‥‥
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 3角入りで先団グループに取り付けるくらい押したら今度は上がり勝負など到底望めなくなるので、つまりは出遅れた段階でもう終わってました。

■netkeiba

出走なし

 未勝利のディープインパクト牝馬メズマライジングのフレグモーネはそろそろ治ってリハビリも終わっていて欲しいのだが。ディープインパクトx北米ダートGI勝ち母の牝馬同士で2分の1だったライトクオンタムと随分差がついてしまいました。クラシックって運。祈りが足りなかったとしか表現のしようがない。

■JRAVANシェアポイント

 バースクライが土曜阪神のG2チューリップ賞に出走します!
 ハーツクライ産駒の長直線。楽しみです。前日の23時台現在は5番人気。
このレースはドゥーラが実績から1人気ですが、4倍にもなるように安定性はないと思います。誰が勝ってもおかしくないようなレースです。
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優駿POG

出走なし