競馬日記 桃源郷 UMA パラダイス

1990年代ダビスタブームを過ごし、2021年のウマ娘ブームで競馬熱が開花した人の日記です。自らの所感と知識をまとめるためにロング版twitter感覚で逐次投稿します。内容は全て執筆当時の認識であり後年の観点からは誤認もあるかと思います。(発見した場合、修正でなく追記を行います)

セレクトセール2023 2日目 当歳馬セッション リアルタイム感想

 時系列の都合上、上に追記します。気になるものをピックアップ。

 2日目は早速のコントレイル産駒登場です。ほかダノンスマッシュやインディチャンプにクリソベリルも。つい先日まで現役生活を行っていた馬の産駒がもう買えます。

 日本で当歳馬セールが盛んな理由として「長く手元に置きたい」というものがあるようですが、配合のフレッシュさも魅力です。

セレクトセール2023 当歳馬セッション私的概観

  • 単純にとにかく価格が高い。1歳馬セッションを超える印象です。
  • 1歳馬から引き続きキタサンブラックの産駒はきわめて高い需要あり。コルトサイアーと評されるこの血統は牡馬の過半数が1億円を突破しました。
  • コントレイル相場は圧巻。キタサンブラックをも超えるかという領域に。
  • 個人的に、1歳馬セッションを見た疲れが残っていてチェックの集中力はかなり不足した状態。
  • セレクトセールの相場を見ていると、凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーが210万ユーロだった事には割安感すらあります。この牝系はソットサスのみならず近親も活躍馬多数ですし、信頼感が違います。
    • 下のリストでNo329 バイバイベイビーの2023(母英ダービー馬全きょうだい)が3億3000万円ですから、丁度いい所でしょう。

No417 セリエンホルデの2023 エピファネイアxソルジャーホロウ

 優れた戦績に加え、カッコいい馬体・カッコいい馬名・カッコいい血統などカッコよさ三昧、私も好きな馬であるシュネルマイスターの下です。父エピファネイア。ライオンRHなどで知られる田畑利彦が3億円で落札。私的にはエピファネイアは繁殖の質を問わない系(主張型)の種牡馬という印象が強まっているため、これほどの高額はどうかな?という印象と、クラブのフラッグシップに相応しい華々しさがあり、注目馬です。

No409 リトルブックの2023牝馬 コントレイルxリブレティスト

 オッズ的には大穴もタイムは優秀のダービー馬ロジャーバローズとその血統を高く評価しているため、本馬は私的注目度高めでした。コントレイルで7000万円はこの相場の中では割安感すら。

No397 サロニカの2023牝馬 エピファネイア

 サリオス・エスコーラ・サリエラを生産したスーパー繁殖牝馬サロミナの仔サロニカの産駒です。2億6000万円。これほどの牝系となると、単にレースでの活躍のみならず、将来の繁殖でも楽しみです。その要素も大きな割合を占める価格でしょう。

No387 シーズアタイガーの2023 コントレイルxテイルオブザキャット 牝馬

 シーズアタイガーの産駒に外れはありません。が、あまりに高すぎる期待程は走ってない印象です。出世頭は現状ダノンザタイガー。しかしここでコントレイルが乗ると楽しみは絶大です。2億8000万円は現状の適正価格でしょう。牝馬ですから、シーズアタイガー系を築く楽しみも大です。

No372 シナジーウィスパーの2023 キタサンブラック

 今のキタサンブラック相場で4300万円は安すぎて逆に興味を惹かれます。配合レベルは低い部類とはいえどもの感。サンデーサイレンス3x3。エヴリウィスパーの牝系で、トーセンジョーダンやトーセンホマレボシが血統表に見えます。

No360 コンヴィクションIIの2023 コントレイルxシティバンカー

 うわー、凄い落札価格が出ましたねII(セカンド)。母はアルゼンチン芝GI勝ち馬で5億2000万円!セレクトセール史上第2位の落札価格です。
 ノースヒルズ自身がコントレイルの産駒を高額で落札するのは、自信のあらわれか、評価を高めるためか、その両面か。いずれにせよコントレイル相場凄まじいです。無敗の三冠馬それも2歳時の東スポ杯2歳ステークスでレコードタイムを叩き出している抜群の競走能力と仕上がりの早さが価格に反映されている印象です。
 福永祐一調教師が「一番いい」と評したことから選ばれ、開業祝い込みで預託予定との事。人馬ともに期待は高い。

No329 バイバイベイビーの2023 コントレイルxガリレオ

 うわー、凄い落札価格が出ましたね。3億3000万円。非社台系のグランド牧場でも、母は英ダービー馬サーペンタインの全姉で自身も重賞勝ち馬という素晴らしい血統です。ノースヒルズがこれを狙っているのは、コントレイル自体がダートっぽくなるかも感含みの血統のところ、欧州を求めた結果でしょうか。バイバイベイビーは310万ドルで導入したとの事。



No321 ドナブリーニの2023牝馬 ドレフォンxバートリーニ

 ジェンティルドンナの下になります。2億1000万円。これは香港の投資家による落札なのが珍しい。日本で走らせる予定とのこと。

No305 モアナの2023 コントレイルxキンシャサノキセキ

 コントレイル産駒が初めてセリに登場しました。ブラックタイプ競走を制した近親はいなくとも、思いっきりダートという感じでも1億7000万円。コントレイル自体が意外とダート色強いのではという印象ある配合で、ちょっとした偶然で小柄なダート馬量産してしまうのではないか?と気になっているため、このような配合どうでしょう。

No301 ファディラーの2023 キタサンブラックxモンズン

 この日最初の上場馬も軽く1億円突破。それどころか3億8000万円に到達。上3世代は現段階で中央未勝利なのにこの価格。キタサンブラックの希少価値それも欧州はドイツ牝系との配合となると評価凄まじいものがあります。
 当歳馬はちびっ子で人を乗せる事もしていないため、映像で能力を推定するのは全く無理なのが正直な所です。

 この馬そのものの評価からは離れますが、私的には競走馬の血統において種牡馬は価格差ほどのパフォーマンス差はなく、希少価値といったプレミアム性が乗る事で価格が形成されているのではと考えています。種牡馬入りできるか否かの基準にもこの要素が影響あり。

 これは「あの馬の仔で勝ちたい」というこだわりの要素を完全に捨てて種牡馬を選ぶと、兄弟馬で安い方ばかりを使っても思いのほか差がない、事によっては安い側のほうがパフォーマンス上回る事すらあるという見方です。種牡馬の競走成績と繁殖成績は一般に考えられているよりずっと連動性が低いのではないかという着想に基づきます。そして、もし仮に生産者がこのような事を考えていたとしても、現実の取引シーンで実行するのは全く不可能です。
 血統差が出るのは種牡馬より繁殖牝馬。(ただし「そのハイパフォーマンス繁殖牝馬はどこから来るのか?」と考えるとやはり良い種牡馬が必要)

 ディープインパクトの孫より高額なブラックタイドの孫たちを見ていると、このように色々感ずる事があります。