競馬日記 桃源郷 UMA パラダイス

1990年代ダビスタブームを過ごし、2021年のウマ娘ブームで競馬熱が開花した人の日記です。自らの所感と知識をまとめるためにロング版twitter感覚で逐次投稿します。内容は全て執筆当時の認識であり後年の観点からは誤認もあるかと思います。(発見した場合、修正でなく追記を行います)

私的結果分析手法・タイム以上に重視しているファクターを中心に(最終更新2024年03月22日)

 この記事の執筆が2023年秋頃に一段落した所で深刻なスランプに陥ってしまったため、当分続きを書くことはできません。そのため2023年11月頃の現状のまま第一稿を公開します。そして今、書いている自分自身が見ても面白い記事のため、追記を繰り返して育てています。

 結果分析すなわちレースレベル(以下レースTier等の表現ぶれ多数)はこうして割り出しています。
 この文章では重賞でも未勝利クラスでも「レースはレース、単にクラスが違うだけで同じもの」として扱っています。レースの回数の関係から、重賞よりも1勝~3勝クラスを中心に考えるとさらに合うでしょう。

季節変動による評価

全てを10月・11月から俯瞰すると クラシック戦線形成開始と古馬たちの決戦

 全ての馬はクラシックのために生まれている。すなわちクラシックから離れる路線になると自動的にレースTierは下がる。2歳夏秋の1800m~2000mは期待度トップの殺伐バトルで、ここからこぼれた者も早期に別路線に移ればかなり強い。明けて3歳冬の1勝特別戦より下の1800~2000mではもうクラシックに間に合わせるのはほとんど不可能になるため、単に長めがいいかなという方向性に寄ります。

 クラシックから外れても、JRAのレース体系はそもそもが重賞を頂点とした条件戦で作られています。重賞のない距離はレースTierが低い。極端な例でいえば、ローカル2600mあがりで何らかの重賞勝つのは大変でしょう。コースだけによるレースTierの変化は、ローカル2600のような「変なコース」に王道の東京・阪神・京都の1800~2200mで少し足りないものが来ると、地力の差だけで押し切ってしまう印象があります。
 例えば東京2000走ってたのが福島2600に来たらまぁ基本強いですよね。芝1800mデビューで大敗繰り返して行き着いたダート1400mでぶっちぎり、こういうのもありますね。

 クラシックの存在とそれにまつわる絶対的パフォーマンスの高さを考えると、芝からのダート替わりは基本的に相手関係弱体化で適性無視して一定度の結果が出せる印象です。(特に未勝利・1勝クラス)
 芝馬といえダート一切走れないなんて事はないですからね。調教だってダートもウッドチップコース走ってますし。

 重賞といっても重要度が高いレース・低いレースがありますね。例えばスワンステークス距離の1400m、毎日王冠距離の1800m、G1としては例外的な宝塚記念距離の2200m。これらも主流からは外れているためパフォーマンス的に少し変わったものが目標とする印象です。根幹距離・非根幹距離はスポーツ科学的にはオカルトですが、馬作りの目標においては意味をもつ概念だと思います。馬がスペシャリストコース向きになっていく。(その傍証として、グランプリ連覇馬はいくらなんでも多すぎないか?)

 指数系の予想に関しては、2歳馬のタイムは毎月のように急激に速くなるため、久々のものは指数算出が事実上不可能だと思います。何月に出した数字を元に算出しているのか常に意識する必要があります。

 牝馬は距離が長いほどにレースレベルが低下します。逆に考えれば、短いほどにその不利は消滅。1200mでは牡馬に劣るところはありません。

 牝馬では元々レースレベルにないようなものが統計値を押し下げている傾向が一際顕著に感じられます。
 統計でよく知られている例「逃げ馬は強い」これは単に遅すぎて追走一杯のものが差し追込の戦績を引き下げている要素も大です。

 これに関係して、番組数が少ない牝馬限定ダート1700mや1800mよりも、混合芝1200~1400mに路線変更した方が結果が良いのでは?という印象を受けるものも見受けられます。(特にヘニーヒューズ産駒など明確なダート血統かつ短距離への対応力が高いもの。体格が小さいのであえて芝ハイペースに投入する。砂ハイペースでなく)

調子管理・健康管理・調教一般評価

 サラブレッド一般論的に、馬体重は夏季に軽く秋に重くなるように自然変化します。そのため、10月や11月において前走8月からのプラスマイナス0kgなら10~16kg程度減っているにも等しいと考えたほうが適正という印象です。が、馬体重の数字そのものにあまりこだわる必要はない感もあります。夏→秋のローテで減少していたり、秋→秋のローテで2桁減していたりすると問題ありますが、中2週以上で一桁差なら誤差の範囲内かなと。パドックでフンをしただけで数kg変わっちゃいますし。

 調教は終い2ハロンの伸びがほぼ全てだと思います。坂路の加速ラップ・ウッドチップの末脚など。そして終い重点調教は意外と負荷が小さいためいくら好タイムを出しても馬体重減少には繋がりづらい印象です。坂路・ウッドチップいずれも全体時計重視の場合は負荷が大で、これはレースの一週前でも過負荷になりがちと認識しています。馬体重は減って当然。

 TV等では火曜や水曜の追い切りの映像がよく取り上げられますが、自分の感覚ではここはもう調整程度かなという印象です。ここで負荷をかけてしまうと実質連闘レースになってしまいます。ただし前述のように終い2Fだけ伸ばす分には大丈夫でしょう。ウッドチップ6Fならイメージベストラップは15-15-15-14.5-11.5-11.0 の82.0秒。全区間で0.1秒刻みで誤差なくはっきり認識できるようになったのは自動計測時代ならではのものです。

 調教脚色の評価における「馬也」は無視してタイムのみに着目すべきです。手綱でかなり押している、レースシーンでいえば4コーナー立ち上がりくらいの強さでも「馬也」になっているものが何ら珍しくありません。ムチも加速装置ではなく、使うと一杯になる訳ではない。ただし「ゴール前一杯」は結構正確な印象です。(このような誤差は調教スタンドからの見え方の関係?調教脚色の評価は明らかにおかしいものが著しく多いです)

タイム一般評価

 特にダート競走で、クラスが上がった直後に逆にタイムが遅くなることは珍しくない。微妙に締まったラップにより、タイム最適化ペースよりずっとハイペースになって終盤でつぶれてしまう。

ペースがタイムを支配する

 例えばTARGET frontier JVでRPCIが55(スロー)のレースで高速タイムが出せる馬は50(ミドル)のレースではもっと速いはず。タイム短縮の余地がある。逆に50で高速タイムを出した馬は55(スロー)では振るわなくなってしまう。45(ハイ)になっても同様。

 そして運動生理学的にはミドル~微ハイ気味のレンジでレコードタイムが出る事が解析されている。

 一部でいわれる「レコードの反動」はもしかするとこの最適ペースレンジから外れる事で発生するのかもしれない。1分30秒で決着がつくレースには勝てるが、同じコースで1分32秒になると負けてしまうような馬は珍しくない。

コース別評価

コース評価一般論・使用頻度が高い所を中心に

 広く知られているように、一般に関西馬のほうが強いです。ダートの条件戦では特にそれが顕著です。さらにコースごとに自然と生じるレースレベル差があります。
 関西ブロック限定では 阪神>京都工事中の中京>京都=中京>小倉 このようになるかと思います。東西混合で考えると、小倉でも東京(除く1600m)に近いレベルがあり、中央場所の中山よりメンバーレベルは高いです。中山のレースレベルは東西混合新潟や北海道シリーズと比較して劣ります。関東ブロック新潟や福島よりは高ランク帯。ただしオープン以上は全て東西混合になるためこのような差異は全く生じません。指数的なものでは、ダートは同じくらいの強さでも関西ブロックコースで出した数字が低めになります。競り合いに伴うdebuffが強いためです。

 美浦新坂路が完成した今後はこのようなデータも恐らく是正されるはずです。
 芝ならば既にノーザンファーム天栄>NFしがらき>それ以外の関西馬>それ以外の関東馬といった序列になっている印象です。ダートは今でもしがらき最強!そうはいってもレモンポップは関東馬でしかもゴドルフィン。

東京ダート1600m

 外枠有利で知られるコースですが、雨が降って高速ダートになると何故か逆に内枠有利に寄って外枠が勝てなくなります。前走評価する際の重要ファクター。

中山ダート1200m

  寸評が「後方伸も」で外から迫ってきた馬は基本スピード指数よりも強いです。さらにいえば「前に出ないと」な中山に出るのをやめて、レースレベルが高くなってでも関西ブロックの阪神・中京のダートスプリントに出たほうが良いのでは?とすら思います。これらのコースは後方からでも届く可能性が幾ばくか高い印象があります。出走権が得られるかどうかに関しては不明ですが‥‥。

 基本的にフルゲート埋まっているコースのため、TARGET frontier JV等で馬番・足質・前3ハロン速さの並びでテーブル化すると面白いデータが取れるコースじゃないかなとも考えています。

阪神外回り一般論

 ジョッキーカメラとコーナー曲率の数字で分かった事ですが、見た目よりずっと狭く、コーナーはきついコースです。直線は長い。いわゆる「府中専用機」が発生する原因の一つは、この阪神でのコーナリングスピードではないかと疑っています。
 逆に札幌は曲率が緩いためコーナーの寸法以上に大箱としての特性を持っています。

 阪神外のコーナー曲率の例:リバティアイランドの桜花賞2023
www.youtube.com

新潟 芝外回り

 新潟外は長直線のため差しが台頭するように思えるが、非常に平坦で逃げ先行が止まる理由がないため、上がり3ハロン勝負を開始する段階でかなり前目に位置取りできていなければ勝負権はない。よって逃げ先行が思いのほか残れる。上がり3ハロン32.9でも全く届かないコースとイメージすると合う印象です。この前目につけられなかった馬を選抜すると安定的に色々と考えられるのではないかなと思います。

小倉 ダート1700m

 タイムを出すのが難しいのか、指数が異常に低くなりがちです。netkeibaタイム指数・データラボのマイニング指数・対戦型マイニング指数いずれも算出に狂いが生じがちで、例えば東京のような大コースに移った際は大きな直感的補正が必要です。

血統一般論

 サンデーサイレンスを中心にかなり均質化が進んでいる今では、この血統だから有利というより、弱点に注目して血統不利で負けたのを取り戻せるイメージを持つ方が良いかもしれない?という印象。

 ローカルで負けてるエピファネイア、東京で負けてるシルバーステートみたいなものに着目。

 2歳3歳だと配合云々以前にとにかくブラックタイプが強い(近親が重賞など大レースを制しているものが有力な)印象。少なくとも自分が一口馬主をやるならばそのような方向で考えます。

 血統の効果が明確にあるのは、成長曲線・性別による特性差。「2歳の芝重賞はダイワメジャー産駒を機械的に買うだけ」式の予想でも十分実用的なはずです。新時代の「ダイワメジャー」はどの馬だろう?ちなみにこれについては「ドレフォンかもしれない」というのが2024年上半期段階での直感的認識です。

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